全8戦で行われるエアレース世界選手権も、あっという間に最終戦をむかえた。
参戦している唯一の日本人パイロット・室屋義秀は前戦ラウジィツ(ドイツ)でも優勝し今シーズン3勝で年間ランキング2位につける。
1位のマルティン・ションカとはランキングポイントで4ポイント差であり、他力ながらも年間チャンピオンの可能性を残した。そして迎えた最終戦、このアメリカラウンドは毎年悪天候に苛まれる。大いなる波乱の予感…
室屋は予選では不調を来たし11位と低迷し決勝に望むが、最初のレース、ラウンドオブ14の対戦相手は、なんとトップのションカ!
<<決勝のフォーマット:Round of 14(2機ずつのマッチレース×7ヒート)→ Round of 8(2機ずつのマッチレース×4ヒート) → Round of 4(勝ち抜けた4機によるタイムレース)>>
いきなり直接対決によるチャンピオン争いが始まる。
直父は、この組合せを見た時点でびっくらこいたわー そして同時に背筋に冷たいモノが走る。だってランキング1位と2位のどちらかが、ラウンドオブ4にたどり着けない形でチャンピオンが決まる、という実にしょうもない結果に終わる可能性だってある…
そんな期待や不安をはらみながら始まったラウンドオブ14のヒート4、先に飛んだ室屋のタイムはインコレクトレベルのペナルティを受け2秒加算された。直父はこの時点で室屋のチャンピオンは無くなったと思ってた。
<<ペナルティ:飛行姿勢に厳しい規定があり逸脱するとペナルティタイムを加算される>>
しかし次に飛んだションカは最後の周回でパイロンヒットしペナルティ3秒加算! この直接対決は室屋が辛勝する。
しかしルールではラウンドオブ14の敗者で一番タイムの良いパイロットはファステスト・ルーザとして次のラウンドオブ8に進出できる。
なんとここでションカは生き残る。大荒れのコンディションのこの大会、3秒ペナルティでもションカは敗者で最速だったのだ!
ラウンドオブ8ヒート1で順当に勝利した室屋。このラウンドでションカの対戦相手は予選トップタイムのマット・ホール、じゅうぶんにションカに勝ちうるパイロットだ。
この対戦でションカが敗れれば、既にラウンドオブ4進出が決まってる室屋のチャンピオンが決まる可能性も…
しかしホールはパイロンヒットして敗退、ションカはラウンドオブ8での最速タイムを刻む。つまり最終のラウンドオブ4でのションカの飛行順はいちばん最後だ!
どこまでお膳立てすんねん、エアレース!
しかして最終のラウンドオブ4、室屋はなんとトラックレコードをマークする。室屋自身ですら計時システムが壊れたと疑うほどの驚異的なタイム
出るはずのないタイムで、このレースでの勝者は室屋にほぼ決まった。だが最終飛行のションカが2位のタイムを出せばチャンピオンはションカのものになるのだ。室屋のチャンピオンの条件は自身の優勝とションカの3位以下…
直父も緊張しながら視聴してたが、ションカはディフェンディングチャンピオンで2位のマティアス・ドルダラーのタイムを破ることは出来なかった。
ラウンドオブ8の前にラムダセンサー(O2センサー)が壊れたらしく空燃比を上手く調整出来なかったのか原因か、最終周回で急にスピードを失ってた。
かくして大逆転で室屋の2017年ワールドチャンピオンが決まった。本当におめでとー!!
某国営放送、来年も頼むわー
<イメージはすべて本家サイトからパクッたので早々にエントリを削除しますよ>