<最初に>
このエントリは、あくまで直父のための作業記録です。よい子の皆さんはお願いだから真に受けないでね。もしバイクが壊れても、貴方が怪我したり死んでも直父は知らんよ… と一応断っときますね。
先般の酷道ツーリングでは久々に500 km 近く走ったが、帰路では高速を使ったので左手の疲労度は小さかった。しかし下道オンリーで走ると300 km 位で、大して重くないクラッチなのに左手が段々と厳しくなってくるのは、やっぱり歳のせいかなとも思う。
どうも直父は四肢の末端である手首・足首がウィークポイントであるようで、整形外科的見地からすると先天的・後天的に若干の障害を抱えてる。それに加えて加齢による衰えもあるので、ここは金に物言わしてwハードウェアに頼ろうと…
単にクラッチを軽くするなら MT-03 とかの、ノーマルより長いレリーズレバーに交換するのがポピュラーな(ビンボーなw)やり方みたいだけど、さほど効果を期待できないのと芸がないので、純正部品流用…と言うよりは '17 MT-09TRA からはアシスト&スリッパークラッチが標準装備されてるので、現行のモノにまるまる交換してしまおうというワケ。もっとも現行の MT-09 シリーズ(MT-09・MT-09 TRACER ・XSR900)は、既に皆このクラッチが標準になってるよ。
つまり既に「旧型車」に成り果てた我が愛車に現行車の部品をスワップする、という結構屈辱的行為なワケwww(…深く考え過ぎだよ
アシスト&スリッパークラッチの構造については以下のネットから拾ったイメージ参照して。カットモデルは MT-09 シリーズではなくて、イラストは CB1100 の製品解説のものみたい
「スリッパークラッチ」のメリットは(レースみたいなえげつない)シフトダウン時のホッピングやスネーキングの抑制だろうが、「アシスト&スリッパークラッチ」のメリットは、それに加えてクラッチが軽くなること。ただ街乗り車に付いてる安モンだけにスリップ具合のセッティングは出来ないよ。
普通のクラッチは定常時にクラッチプレートとフリクションプレートが滑らないようにするのに、単にスプリングの力で押さえつけてる。アシスト&スリッパークラッチはアシスト側のカムの働きにより、トルクが掛かると2つのプレートを押しつける作用(アシスト)があるので、スプリングが押さえる力を弱くできること。結果クラッチを切る(スプリングを縮める)時の力が小さくて済む → 左手が疲れにくい、ってこと。
幾つかの部品は現車から流用できるので、買った部品はこの程度(定価ベースだと税込み 25千円強
まずはクラッチケーブルを取り外す。アジャスターを緩めるのすらメンドーなのでこんなやり方www(アジャスタ緩めてからレリーズレバーをスナップリング外して、取り外してもよいね。
このレリーズを MT-07 や MT-03 のものに交換した方が遥かに安いが、あんまり軽くならないようだ。
ボルトを11本緩めて、まずクラッチカバーの「カバー」を外す。
お次にクラッチカバーを外す。
でれんっ!と垂れたプルロッドには、組立時のイヤな予感しかしない!
正直、クラッチカバー側にラックピニオン等があるプルロッド式はあんまり好きじゃない。プッシュロッド式に較べるとコストが安いのかなぁ?
カバーのダウエルピンは中実タイプ(大きい径では初めて見た?
クラッチカバーの取付面はケースの中心線に対して角度が付いてる。(これも初めて見た
従って斜めにカットされた分だけ、クランクケースとしては軽量化されてる(材料費が安い)ということか… 角度を変える分、加工費はアップするけど、専用機だと屁でもないな。
ピンが中実なので空気の逃げ場がなくて挿入できないので、キャスティングで予め空気抜きの溝がある。単なる穴でよいロールピン型のダウエルピンの方がトータルではコストが安いハズだが(う~む
クラッチバスケットからプレートを取り出すのには、こんな治具wwwを使ってるよ。大きなゼムクリップを曲げ戻したモノ。整備の師匠みたいに廃スポークで作ると剛性があって良し
バスケットとボス
バスケットは鉢巻きのあるタイプだが、鉄の鉢巻きじゃなくて一体式
センターナットは端部がかしめてある。
シールドライバを突っ込んで戻す。
ナットの二面幅は30 mm
ユニバーサルホルダで固定して
インパクトレンチでぶるるる
ロックタイトのカスが…
ナットの奥にはベルビルワッシャ
ベルビルワッシャ+ロックタイト+ステーク どんだけしつこいちゅうねん!!
分解はココまで…
(クラッチの下はオイルポンプだが、油溜まりに突っ込んでるキッチンペーパーが組立時に忘れそうで危ういな、と危険予測w
クラッチプレートの面取り(じゃないけど丸く角がとれた方)側は内側向いてるので「つながり重視」(都市伝説www
組立時には面取り方向から取り付けることになるので、組み立て易さからでしょうな。
現車から流用するプレート類は一旦油を拭き取る。(後工程にて重要
クラッチカバーにこびり付いてたガスケットの残りカスを溶剤+ウエスで払拭してたら、鋭いエッジで指を切る! ホント返り取りしないのが信じられんわ (`ヘ´) プンプン
(もちろん軽くカエリ取りしました