鳥人間コンテスト、毎年恒例の「TV番組」である。今年で40回目の開催となるそうだ。飛行機オタクっぽい直父は初期~中期までは一生懸命に番組を視聴してた。
でも最近はまったく見ないか、見ても滑空機部門だけで終わりにしてる。今年も滑空機部門の飛んでる姿(出場の経緯は早送り)だけを見た。なんでか?
1.人力プロペラ機部門(以下、人力機)に比重が移ってしまったため、滑空機部門ファンの直父には放送内容に不満足
2.人力機はパイロットが必死になってペダルを漕ぐ。故に絵面が実に汗臭くて不快 & 叫ばす黙って漕げ!(コックピットカメラ禁止してw
3.人力機は機体性能が極限に達してる気がする。結果パイロットの体力勝負になって技術的興味を削がれる。(ディスタンス部門ね)
4.人力機は機体の制作費が高そうで、資金力の差による結果になってるのでは(まー各部門共通かも
5.番組が「感動の押し売り」になってる。素人の安っぽい人間ドラマはご免蒙る(所詮はバラエティ番組
6.人力機に滑空機のような引き起こしに失敗して急降下、そのまま琵琶湖の藻屑になるような「潔さ(いさぎよさ)」がない。汗まみれのまま没する機体が見苦しい。
最後に、
7.コミックエントリーが無くなってみんな「マジ!」 息詰まるわ
滑空機部門でもここ何年かは特定の社会人チームが席巻してた気もせんでもない。
特に人力プロペラ機部門で危惧するのは、今回40km 1時間38分 という飛行距離が記録されたのだが、この記録に次はあるのか? ということ。
プラットホーム側でもう一度折り返せばデイスタンス部門としての距離は稼げるが、飛行時間が長く(複数機を同時進行できない)なりすぎて影響も多々あるだろうし、会場近くでの旋回は過去タイムトライアル部門で起きたアクシデントの問題もある。結局、往復成功した機体が複数出た場合はタイム勝負になるんでしょうか?
また、タイムトライアル部門は今年も開催されなかった。人力機で直父が技術的に興味のあるのはむしろこの部門。
「ゆっくり長く飛ぶ」という人力機の概念から外れてるから技術的な障壁がとても高い。それをどう打破してゆくのか期待してた。
でも、あの会場でタイムトライアルが危険な事は、鳥人間コンテストの「闇」を知ってるなら十分理解して貰えると思う。決して放送されないけどアクシデントでの重症者発生や重大インシデントが起こってるのは事実だ。残念ながら現状では人力機でのタイムトライアルはアクシデントが発生する確率が高くて放送できる内容でない、ということだ。
まーそんな、行き止まりの人力プロペラ機より、一機あたりの放送時間が短い滑空機をメインにして欲しいモンだわ。
滑空機は基本設計・製作技術・操縦技術、そして天候といった要素がすべて良い方に揃わないと記録が出ないので、まだまだ探求する間隙が多いと思うのだが…
ところで日本の鳥人間コンテストの元祖はイギリスで行われてる Birdman Rally だと思う。直父が小さい頃は NHK ニュースなんかのほんの短い放送を観て、なんて面白いことをやってる外人さん達だろう…なんて思って、毎年そのニュースが流れるのを楽しみにしてたモンだ。詳しくは検索してね。腹抱えて笑えるはず。(もちろん真面目に飛ぶ部門も有り
何故、日本だけが、クソ真面目に、こんなにも先鋭化してしまったんでしょうね? これも日本人の国民性でしょうか?
その技術力の高さや意欲は貴重で素晴らしいものだと思うのだが、「バラエティ番組」を作る側の読売テレビの思惑と、どんどんと乖離してるように思う。
鳥人間コンテストは記録を狙う技術を発する側としては、現状としてベターな場所。これをベストにするには、一般的なスポーツと同じく競技者側の団体・地方自治体・テレビ局の共同開催が良いのではないでしょうか、と思ったりする。
バラエティ番組ならではの作為がまかり通るようでは、記録を競う「まっとうな競技」として未来はないのでは。
鳥人間コンテストの裏事情はこのBlogに詳しいです
宇宙開発にひとこと カテゴリ:鳥人間
PS
今週末は例の「24時間テレビ」ですが、直父はおんなじ匂いがするんですよねー
感動のオ・シ・ウ・リ(視聴者はそれほどバカじゃないって